旅の空でいつか

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6章(1);彼女の梅雨明けの話

  1. 2012/07/12(木) 21:58:31|
  2. ★完結★ 『真空パックと虹色眼鏡の物語』シリーズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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みなさんこんにちは、春です*^^*

『真空パックと虹色眼鏡の物語』
更新です。
今日はあの彼女。

短めです・v・


えと、
『アルファベットの旅人』及び
コレ を読んでくださっている皆様も、ありがとうございます。

コレ の方も、コメントのみならず
メッセージやフォームからのメールでもご感想を頂き、
ありがとうございます。

ちょっといろいろ不安だったので……!
優しいお言葉をいくつも頂けて嬉しいです;_;
本当にありがとうございます。

(でも今日のもちょっと不安ですまた別の意味で)


で、で、で、
もうすぐ累計1000クラップなのでキリ番の方からはリクエストを……
……って思ってたら、何かもう超えてたみたいです。
しまった!!

じゃじゃじゃじゃあ
もうすぐカウンター30000だったはずだからそっちでキリ番リクエストを……
……って思ってたら、こっちももう超えてました。
しまった、しまったーーー!!

うわぁ……失念していました。
そして私より先に気づいてくださったゆささん、ありがとうございます嬉しいです;_;


えと、、、
このような辺境ブログにいつもお越し下さり、ありがとうございます。
これからもほそぼそと書いて行きますので、
みなさま、末永く仲良くしてやって頂けると嬉しいです*><*



ではでは、
《続きを読む》よりおすすみください☆


***************


梅雨明けまでまだもう少しあるらしいけれど、
気温はぐんぐんと上がって来ている。
もはや、夏だ。

夏は好きだ。
朝は静かにエネルギッシュで気持ちがいいし、
昼のやりすぎた暑さも気持ちがいいし、
夕方の涼しさも気持ちがいいし、
夜の「今日も1日お疲れさまでした」感たっぷりのビールもおいしくて、気持ちがいい。
夏はとにかく、気持ちがいい。

それになんと言っても、夏には祭りがある。
朝から太鼓の音が響いて、夕方になるにつれて熱がわきあがる。
そして明るい夜になる。
子どもも、若いのも、じいちゃんもばあちゃんもおじちゃんもおばちゃんも、
食べて、踊って、誰彼構わず笑ってぶつかっていくような、
あの場所の空気が好きだ。

けれど高校卒業とともに東京に出てしまった美咲と雄大からの話によると、
東京では、大きなものならいざ知らず
地元の祭りと言えば、参加者は近所の小さい子を持った親子連れか、じいちゃんばあちゃんくらいしかいないらしい。
もったいない。
祭りなんて、こっちじゃ中学生・高校生たちの大事なたまり場なのに。

(あーでも……今年もどうだろうな……)

自分でもわかっていた。
こっちだって、そう大しては変わらない。
高校生までの大事なたまり場だったあの場所は、
けれどみんな、高校を卒業すると“外”に出て行ってしまうから、
卒業した年代にとっては寂しいものだ。
大学やら専門学校やらを卒業したり、仕事に一区切りをつけたりしたタイミングやなんかで
“外”に出て行ってしまった彼らのうちの何割かは
こしらえた子どもやら伴侶やらを連れ、また地元に帰って来たりもするのだけれど。

あの2人も、いずれこっちに帰ってくるだろうか。
思い出したように、時々は戻って来たりはするのだろうけれど。

一昨年までは楽しかった。
去年だって楽しかったけれど、もっともっと楽しかった。
雄大もいたし、他の友達もいたし、
その中には当然、美咲がいた。

2人は今年も帰って来た。
でも、一緒にお祭りに行けるようなことは
少なくとももうしばらくはないのだろうなとも思う。

あの、美咲に彼氏ができてしまった。
しかもそれなりに続いている。
雄大からの話によれば、美咲の男を見る目なんて絶望的だったというのに、
なかなか悪くはないチョイスらしい。
あいつがそう言うのだから、そこは安心できるけれど。

(……でもねぇ)

今年はあの子は、その彼氏とどっかのお祭りに出掛けるのだろうか。
その姿を考えると
どうしても、寂しくなってしまう。
悔しいし、やっぱり、悲しい。

ひとめ惚れだった。
そして数年来の片思いだ。
とびきりの素材を持っていて、とびきり地味な彼女の楽しそうな姿は
想像するだけで
嬉しいし、寂しい。

だってまさか、あの美咲が彼氏をつくるなんてことになるとは思っていなかった。
あの子にどこまでの自覚があるのかはわからないけれど
どう考えても、彼女は男が嫌いだ。
少なくとも、苦手。これは本人も言っていた。
そんなだったから、あのままじゃあの子は、きっとめっぽう男に弱くなってしまう。
そうしてあの子がどこかの、
どうでもいい、くだらない男におし込められてしまうような日が来ては困る。
そう思ってわたしは、かつて雄大を紹介した。
雄大はいいヤツだ。
私以上に知っている美咲の姿があるなんてこと
あいつが相手だって、考えただけで悔しくはなるけれど、仕方がない。そう思った。
その後あの子はいろんな男と関係をつくるようになってしまって、
それ自体はまだ許せるとしても、
誰も彼も微妙に残念な男ばかりだったから、
結局は無駄な努力に終わってしまったような気もしないでもないのだけれど。
美咲は「相手は男がいい」と言っていたからな。
女でもよければ、わたしが喜んで相手になっていたのに。
……好きな相手に別の男紹介する自分もどうかとは思うけれど。

どうして男にこだわるのか。
相手が男だって女だって言ってみればやることは一緒なわけだし、
男には男の、女には女の楽しみ方があるのに、どうしてそこで区切るのか。
自分にはわからない。
どちらかの性に限定してしか感じられないものを持っているあの子の気持ちが
私にはわからない。
だからあの子にもわからないのだろう。こだわらないわたしの気持ちは。
きっと想像もしない。
だからきっと、生涯の片思いだ。

美咲はわたしのことが好きだ。それは知っている。
それに、わたしには自信がある。
美咲の前にいる誰よりも、きっとわたしは美咲を笑顔にできるだろう。

なのにどうして、あの子はわたしを選ばないのだろう。

携帯に着信が入った。
気分じゃないので無視をした。
大丈夫だ。
今の彼氏はしつこくないし、すぐに反応しないくらいでどうこう思うようなヤツじゃない。

(……まぁ、お互い様か)

彼氏をつくったあの子をどうこう言える立場ではない。
自分にも相手がいる。今は、彼氏が。

今の彼氏はイイヤツだ。
わたしのことを大好きで、そしてわたしも、彼氏のことが大好きだ。
その気持ちには、嘘も混じりけもないのだけれど。

美咲のことも特別なのだ。
どうしてなのかはわからない。けれど、今の彼氏と同じ程度には。

誰かを好きになる、という気持ちが
複数を相手に両立するものだとは思っていなかった。
そういうのは、誠実さとかに欠けていると思っていたし、
どちらかに対しては、もしくはどちらに対しても「本気じゃない」のだと思っていた。
でも、どうやらそうじゃないらしい。
自分の気持ちながらに不思議なものだなと思う。

今の彼氏とは、きっと長く続くだろう。
もしかしたら将来結婚したり、
気持ちと状況と状態が許せば、つくれるものなら子どもだってつくったりするのかもしれない。

それはたいそうしあわせな未来だと思う。
ただ、そこに美咲がいないことが悲しい。

(……そろそろ潮時なのかな)

この気持ちが、自分のわがままだということはわかっている。
彼氏持ちの自分が、しかもその彼氏のことだって大好きなわたしが、
美咲を好きだと思うこと。
美咲に彼氏ができて悲しいと思うこと。
その気持ち自体はわがままなんかじゃないけど、
別にわたしとのどうこうを望んでいない美咲に期待してしまうことは、
それはわがままな気がする。
そう思う。


彼女はまた、帰ってくるだろう。
雄大と一緒に、もしかしたらそのうち、彼氏も連れてくるかもしれない。
それはすぐのことかもしれないし、
もしかしたら、数年後までそんな機会はないのかもしれない。

着信があったことを知らせるランプが点滅している。
それをみて
「まぁ、いいかな」とも思う。

別にかまわない。
友情だろうと愛情だろうと、生涯の片思いであろうと、
あの子はわたしを好きだし、わたしもあの子が好きだ。
それだけは変わらない。
悔しいし、悲しいし、寂しいけれど、
それだけでも嬉しい気持ちにもなれてしまうのだから。
一番大事なのは、あの子が笑顔でいることだ。
それをする相手がわたしであろうとなかろうと、それも変わらない。
だからきっと、これでもいい。悪くはない。


もうすぐ、本格的な夏がくる。
あの子たちは今年も夏には戻って来てはくれないかもしれないけれど、
それでもいい。
わたしから会いに行くことだってできる。
今年の夏は、そう思える。
去年は、1人暮らしにやっと慣れて来たところだったらしい生活が落ち着くまでは、と遠慮してしまったけれど。

待ってばかりいなくてもいいんだ。
あの子はあの子で、別の場所で、新しい生活をはじめてしまったけれど、
わたしは「昔」の場所の人だなんて思わなくてもいいはずなんだ。
残されたような気持ちになんてなっていじけてないで、
わたしから行けばいい。

別の生活があることなんてお互い様だ。
別々の時間を過ごしていることだってお互い様だ。
誰だってそうだ。
だったら待っているより、行く方がいい。
その方が楽だ。
その方が、わたしらしい気もする。


洗濯物をとりこんだら、彼氏に電話をかけなおそう。
今日はこれから、夏休みの計画をたてる約束をしていたんだった。

避暑に北海道やら長野やらを考えていたけれど、
とりあえず東京も提案してみよう。
そして美咲にも、ついでに雄大にも、彼を紹介してみようか。

考えると楽しくなった。
もうすぐ、夏が来る。



(to be continued...)



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comment

No title

  1. 2012/07/13(金) 02:19:47 |
  2. URL |
  3. 八少女 夕
  4. [ 編集 ]
こんばんは。

自分でも思うんですよね。行為としての恋愛じゃなくて、人の心を好きになるのにどうして「対象が異性に限る」になってしまうんだろうかって。私本人が、完膚なきまでのヘテロセクシュアルで、同性に想いを寄せられるとこまってしまうんです。まあ、「同性じゃなきゃ愛せない」ってのも同じだとおもいますけどね。

今回は、そんなことを深く考えさせられました。

「アルファベットの旅人」、まだ続きにいけていませんが、再び一氣に読みますので。

こっちも、あっちも続きが楽しみです。

No title

  1. 2012/07/14(土) 10:13:05 |
  2. URL |
  3. TOM-F
  4. [ 編集 ]
お邪魔しています、TOM-Fです。

 ああ、なるほど。彼女の黒歴史にあった片思いって、そういうことだったんですね。確かに、絶望的ですね、こりゃ。まあ、私個人の意見ではそういう関係もOKですけど。
 あ、べつに、そういうシーンを書いて欲しいとかそういうことではないので、ご安心を。
 それにしても、美咲の男を見る目の評価、低いですね。ほっとけない、というか、母性本能をくすぐるんでしょうかね、美咲って(笑) もしかして、それも美咲の体質でしょうか。

 前回までの流れがあるので、こういうちょっとほのぼのしたお話しが入ると、次回が怖いんですよね。春さんの、そういう話の運び方、とても参考になります。

 それと、「アルファベットの旅人」でも感じたのですが、余計な力の入っていない文章表現も、読みやすくていいです。私は、いちいち力が入りすぎて、暑苦しい文章になってしまうので、書き方のコツとかあったら教えて欲しいです(笑)

 次回の更新も、楽しみにしています。
 では、では。

Re: 八少女 夕さん

  1. 2012/07/15(日) 23:26:05 |
  2. URL |
  3. 花舞小枝の春
  4. [ 編集 ]
八少女 夕さん、こんばんは*^^*

> どうして「対象が異性に限る」になってしまうんだろうか

唐突にあけっぴろげ感のある話になりますが
恋愛と欲って完全に別物だと自分は思っているのですが、
そうするとますます恋愛ってなにー?! モードに入ったりします。
自分は未だによくわかってないです。「恋愛」も、ついでに「付き合う」も。
……既婚者ですが!!
そして夫とはらぶですが・v・!!
夫へのは恋じゃなくてラブなのでまた別物、的な感じですふへへ^^

そんな考えるもんでもないのかもしれないですが
なんというか、わからないもんはわからないですよね^^;
下手にお互い嫌なこと言ったりしたりしあわなければ個人的にはなんでもよいです^^!

> 「アルファベットの旅人」

あああありがとうございます><
もうすぐスクーリングの期間があけるので
私も一気読みのターンに入れそうです!!
よろしくお願いします・v・!!

コメントありがとうございました☆☆

Re: TOM-F さん

  1. 2012/07/15(日) 23:37:31 |
  2. URL |
  3. 花舞小枝の春
  4. [ 編集 ]
TOM-Fさん、こんばんは*^^*

> 彼女の黒歴史

これでした・v・
ここここういうシーンは、
書いてほしいって言われても書けないですww
エロ描写的なものは試みることさえどうにもできないので
書ける人を心底尊敬しているのです……すごい。

> 美咲の男を見る目

ダメな方から数えてぶっちぎりに1番、とか選んでいるようだったら
母性本能レベルでは追いつかなかったかもしれないですね^^;
いつかそういう子も書いてはみたいのですが^^;

> 次回

更新してきました・v・!
どうでしょう。まぁ、今回は。
……へへ^^;


> 文章表現

自分は、こういう感じでしか書けないので…^^;
読みやすい、でしょうか。だと嬉しいです。
いつか、
もっとゴリゴリのガリガリに極限まで削り絞った芯しか残ってないような文章とか、
ふわふわしてぷかぷかしてニュアンスしか伝わらないけどニュアンスはまぁわかるよ! みたいな文章とか
書いてみたいな、と思っています。
精進・v・!!

教えられるコツは、ごめんなさいもちろんないです
むしろ教えてください><!!(本気)

TOM-Fさんはコメントで、いつもとても嬉しいところに突っ込んでもくれるので
実は何度も読み返したりしています。
いつもありがとうございます*^^*!

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