旅の空でいつか

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少年・1 /きゅうりの漬け物

  1. 2011/05/24(火) 21:43:04|
  2. ★完結★ 『ハミングライフ』シリーズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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こんにちは、春です*^^*
なんだか、暑い日が増えて来ましたね。
ハワイアン顔&元水泳部ですが、夏には激弱な私です。

すでに夏バテの予感です。


久々に『ハミングライフ』です。

夏の頃で止まっていたので、夏になったらまた書こうと思っていたのですが、
個人的にはすでに夏を感じているので、もういいかな、と。

どうせ夏本番になったら、
うまいことやらんと(バテてるから)更新とまるだろうし。

最近、お仕事をひとつ増やしたので
更新ペースもまた落ちそうですし……。
書けるとき・書きたいときに書いておこう、と。


あ、
この話で出してきたコウさん。
まだ本編で出してない的なこと書いたけど、
見返してみたら出て来てました。笑 (ココの話です)

なぁ~んだ!忘れてましたよ!
出したときは意図的だったはずなのに……意図の意味なしですな><。


ではでは、
どうぞ《続きを読む》よりすすんでやってくださいませ☆





***************


“みぃ”はけっきょく、数日の入院を余儀なくされた。
けれど経過は良好で、
だから家主も“みぃ”も、ほんの数日で帰ってくるものだろうと、ピアスも“のっぽ”も考えていた。

しかし、その数日後にはめずらしく、ヒナタの元の職場の同期だというコウがやって来て、
帰宅までにはもう少しかかりそうだ、と告げて来た。

“みぃ”の経過が良好で、もういつでも退院できることに間違いはないらしかったし、
コウがピアスと“のっぽ”に話してくれた
家主とコウとの出会ったころのことだとか、
その後、講師と生徒だった2人が同じ職場に入って
同じ部署に配属され「同期」となったころのことだとかを聞くのは楽しかった。

だから、帰宅が遅れたのがなぜだろうとは思ったけれど、
とりたてた不安も心配もなく2人は待っていられたのだ。
きっと、変わらぬ様子で家主も”みぃ”も帰ってくるだろう、と。


「……だれだよ、それ」


だから2週間近く経ったその日、
家主の後ろに「もう一人別の子ども」を見た時には、驚いた。

「うん、うちで少しの間あずかることになった」

8歳か9歳かそこらだろうか。
ピアスと似た色の真っ黒の髪に、真っ白の肌。
前髪が少し長めで、左腕と左腿には包帯が巻かれていた。
その少年の名を、家主は「ヨー」だと紹介した。

「……なんで増えてんだよ」


微妙に不機嫌な様子を隠しきれないピアスに、

「うっせーなジジイ。お前にカンケーねぇだろ」

機嫌の悪さを隠そうともしないヨーがこたえた。

「ジ、ジジイ……?!!」

戦くピアスに「ジジイにジジイつって何か悪いのかよ」と、ヨーは平然と応じている。
“みぃ”がきいた。

「ぴぃちゃんはジジイなの?」

「ちっげ……違う!! 違うぞ“みぃ”、そいつの言うことなんか聞くな、な?!」

”みぃ”は首を傾げる。

「ピアスがジジイだったら、ぼくもヒナタさんもジジイですねぇ」

楽しそうに言う”のっぽ”にも食って掛かろうとするピアスを遮って、家主は言う。

「とりあえずそう言うことだから、よろしく」

おぃ事情を説明しろよ、というピアスを「あとで」といなして、
家主は”みぃ”とヨーを連れて2階へと上がってしまう。
ヨーに使わせることにしたらしい客間に、彼を案内するためだ。

階段を上がりかけるヨーが振り返って、
「!」
ピアスに睨みをきかせていった。

「あ、あああ、あ、アイツ……あのガキ……!」

2階へと消えて行った背中を見送った後、
「かわいくねぇ!」
「見た目ピアスとそっくりですねぇ♪」
言ったのは同時だった。



***************



「どうしたもんかな」と
子どもたちが寝付いた後、リビングで家主と”のっぽ”は二人、
残り物の煮付けをつまみに、炭酸のきいていない麦酒のグラスを傾けていた。

ピアスとヨーとの相性があまりよくないだろうことは
短い間とはいえ、ヨーをひきとると決めた時から家主も予測はしていたし、
初対面の「ジジイ」発言から、それは明確にわかっていたことでもあった。

無理におさえつけて仲良くさせることもない、とは考えてはいたけれど、
そのうちに慣れて少しは仲良くもしてくれるのではないかという、
甘い予想も抱いてはいたのだ。

しかし夕食時、その甘い予想は砕かれた。
夕食時の「決定打」には、それだけの威力があった。

「あのきゅうりは、たしかに、まずかったかもしれないですねぇ……」


夕食に、きゅうりの漬け物が出た。
それは家主たちが帰ってくると聞いて、ピアスが作っていたものだったのだ。

料理が趣味の家主のせいで、ピアスはほとんど料理をしない。
ひとりで暮らしていたこともあるのだから、できないわけではないのだけれど、
「自分で作るよりうまいから」と言って
ピアスが料理をすることはほとんどないのだ。
そう言った言葉にウソはないのだけれど、
実は負けず嫌いのピアスが、
自分よりも料理がうまい家主に、少し悔しい想いを抱いているせいでもあった。

本人はそんなことは口に出して言わないけれど、
彼の態度を見れば、家主と”のっぽ”にはまるわかりだった。

そのピアスが、家主のために作った料理。
食の細い家主が、この暑い季節になるとますます食事の量が減ることを知っていて、
その家主が胃に負担をかけずに食べられるように、と
彼なりに考えて作ったものだったのだ。

それをヨーが、食べ尽くしてしまった。
家主の口に、ヒトカケラも入らないうちに。
しかも食後の感想は「ちょっと塩分強すぎじゃね?」というものだった。


「あのあと、無言だったもんな」
「ですね」

何も言わずに2階に上がって、部屋に籠ったきり出てこない。
灯も消えていたから、早々にふて寝を決め込んだのだろう。

ピアスがつくったきゅうりの漬け物は、ごくごく簡単なものではあった。
けれど、だからといって「また作ればいいじゃん」なんてものではないことは、
家主たちにはわかっていた。

しかし「漬け物のことぐらいでなんであんな怒ってんだよ」というヨーの言い分も
たしかに、もっともと言えばもっともなのだ。

「食べ物の恨みは恐ろしいって言うよな……」
「あれくらいの年齢の時は、そういえば食事時はいつも争奪戦のような気持ちでした……」

少し話しがズレた気もしなくもなかったけれど、
たしかに、つまりはそういうことなのかもしれない。

たかがきゅうり、
されどきゅうり、なのだ。

無言になった家主に”のっぽ”が尋ねる。

「そういえば、ヒナタさんはどうだったんですか?」
「ん?」と家主が顔をあげた。

「ピアスくらいの年のときって、やっぱ争奪戦でした?
 それとも、ヒナタさんは昔から少食だったんですか?」

家主は思い返す。
「ピアスは……もうすぐ16か。おれがそんくらいのときは、」
「ときは?」
「……」

ずいぶんと、懐かしい気がした。

「……まぁ、争奪戦じゃなかったのはたしかだな。
 あんまり食いもんには興味なかったんだ。毎日ずいぶん豪勢な料理ばっかだったのは確かだけど」
「それは羨ましい」

異文化ですねぇと”のっぽ”が言うので、
家主はとりあえず微笑んで応える。
確かに、異文化だった。

豪勢では全くないけれど、
自分のためにあたためられ、用意された料理がどれだけ大切な思い出になるのかを学んだのは、
そういえばその頃だった。

誰かのために用意する、その気持ちを学んだのはそれから随分と後のことで、
実際にそれをしてみせたのもほんの数年前だけれど、
そして最近では、それが当然のような気にもなってしまっていたけれど、
今でも思い出せる。

初めて料理を作って出してやった相手は、そうだ、ピアスだった。
随分と緊張したものだ。

だから、ピアスの気持ちはわかる気がした。
自分のために作った料理のことで怒ったピアスの気持ちを家主は嬉しくも思っていた。
けれど。

(でも、それにしてもなぁ)

それにしても、あの相性の悪さと怒り方は、
少し、感情のふれ幅が大きすぎるような気もした。

あの溺愛している”みぃ”を怖がらせるほどの怒り方だった。
ピアスが”みぃ”の前でそんな態度を見せるなんて、そうそうないことだ。

「……ちょっと、グラついてんな」

そうかもしれないですね、と”のっぽ”がやはり、いつものようにゆっくりとこたえる。

「でも、様子をみることしかできないですよねぇ」

「……だよなぁ」

少し騒がしくなりそうだな、と思った。
物理的なことは、それは別にいい。
どうせ人気のない森の中に構えた家なのだから。

「どうしたもんかなぁ」

グラスの氷が、ガラン、と水気のある音を立てた。



(to be continued...)



===============


《きゅうりの漬け物》
 ・きゅうり 3本
 ・しょうゆ 大さじ2
 ・ごま油 大さじ1~2
 ・とうがらし、にんにく、しょうがなど お好みで少々

1、きゅうりはあらって両端を切る
2、ビニール袋に入れて、たたく!
 ※袋に入れるととびちらないです・v・
 ※本当はめん棒とかがいいのでしょうが、私はリモコンとか缶詰の缶とか包丁の柄とか使っちゃいます
3、しょうゆとごま油を加えてもみもみ
  ここで、お好みで唐辛子とか、にんにくとかしょうがとかすりつぶしたヤツとか加えてもうまいです☆
4、冷蔵庫で15分~20分ビニール袋のままおいておく

 器に盛ったら完成です*^^*
 さっぱりうまーです。

 いつも「たたききゅうりの素」買ってたのですが、
 それがない&突発的に食いたくなった時にはコレです・v・


===============


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comment

初めまして!

  1. 2011/05/24(火) 22:46:57 |
  2. URL |
  3. タカ
  4. [ 編集 ]
こんばんは!ハワイアン顔って……どんな感じなんですかね(笑)それに水泳部だったんですか!実は俺も入ってました(^^)
しかし水泳部で夏に弱いとなると……部活は屋内プールだったとか?うちはボロの屋外だったので、夏場はしこたま絞られました(泣)
そしてお話の後に続くレシピ……味出過ぎな記事構成ですね!きゅうりの漬物……酒飲みにはたまらん逸品です(*^^*)
今後の更新も楽しみにしています!

  1. 2011/05/24(火) 23:32:57 |
  2. URL |
  3. ゆさ
  4. [ 編集 ]
こんばんは☆

暑い日、増えてきましたよね…。
じわじわゆっくり暑くなるならまだいいんですが、急に暑くなるのはやめて欲しいですね(^ ^;)。
何を着たらいいかもわからないですし。。。

ハミングライフ、お待ちしていました!
わーっと読ませていただいたら…これは、何か、修羅場っぽいような(笑)。
クラスや職場に新しい人が入って来ると、こういう、悪気のないすれ違いってよくありますよね。
でも、ピアスにとっては大事なことだったんだし…ああでも、ヨーはピアスの料理のこと知らなかったんだし…むー。
色々考えてしまいました。

漬け物つくるときは、わたしも、包丁の柄を使ってやってます(^ ^;)。
だ、だって手近にあるから!(笑)

続き、楽しみにしていますねvvv

Re: タカさん

  1. 2011/05/28(土) 01:17:33 |
  2. URL |
  3. [ 編集 ]
タカさん、初めまして☆
ご訪問ありがとうございます*^^*

> ハワイアン顔
イイ感じに言えば、目鼻立ちがクッキリしています。笑
水泳部でした~~~おそろいですね☆☆
どうしてでしょう、ちょっと嬉しいです・v・♪
私のところも屋外でしたが、
水の中に入ってしまえば「(入ってる間だけ)復活☆」だったので、大丈夫でした!笑

> お話の後に続くレシピ
ありがとうございます。
元々は「料理できない自分でも作れる超・簡単クッキング☆」のコーナーを作ることで、
自分も料理ちょっとはするようにしよう! というところから生まれたのでした^^;
そして、はい、夏はビールとコレですよ!!

コメントありがとうございました☆
またぜひ、覗きに来てやってくださいませ~~~*^^*♪

Re: ゆささん

  1. 2011/05/28(土) 01:22:35 |
  2. URL |
  3. [ 編集 ]
ゆささん、こんばんは~~~*^^*

> 何を着たらいいかもわからないですし。。。
はい、日々失敗を重ねております……が、足元だけはもうサンダルに決めました・v・
雨の日も、サンダルの方がラクラクです☆

> …これは、何か、修羅場っぽいような(笑)。
ぽい、けれど、……どうでしょう・v・;
毎度のことながら、微妙です。笑

> 漬け物つくるときは、わたしも、包丁の柄を使ってやってます(^ ^;)。
> だ、だって手近にあるから!(笑)
手近にあるって、大事ですよね!!
一度「ダイヤでダイヤを削る」ことを思い出して、
キュウリでキュウリを叩いてみたことがありました。
不毛でした……。

ゆささん、コメントありがとうございました*^^*♪

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